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切削抵抗一定化

< 1 min read

概要 #

 改善カテゴリの「切削抵抗一定化」アプリは工作機械用のアプリケーションでLoggerで測定した切削抵抗(切削力)を基にNCプログラムを最適化し、工程の時間を削減、加工効率を向上する提案を行ってくれます。G01とG02とG03のみに対応しており固定サイクルには対応していません。
 切削抵抗(切削力)を一定化したNCプログラムを自動的に作成し出力することで効率化を行います。
また、一定化前と一定化後の切削時間を自動的に計算し出力します。

***注意事項***

本機能にはいくつかの注意事項があります。十分に確認したうえでご利用ください。

  1. この機能を使える工具、加工条件は以下の4つに限られます。
    ・フライスの荒加工

    ・エンドミルの荒加工
    ・旋削の荒加工                                      
    ・ボーリングの荒加工
  2. 一定化目標値、送り速度上限を大きくしすぎないでください。
    目標値や速度上限を上げすぎると、工具に想定外の大きな負荷がかかる恐れがあります。
    目標値は慎重に設定してください。
  3. 一定化に対応している G コードは、G1,G2,G3 のみです。

対象工程の選択手順 #

通常は工程データにて表示している工程より「各種操作」の「切削抵抗一定化 NC プログラム出力」クリックにて、表示している工程を対象とする切削抵抗一定化の画面が表示されます。

参考:工程データ表示

ここではメニュー改善系機能より開始する操作手順を説明します。あらかじめ工程データで、切削抵抗一定化したい対象設備と工程を選択します

①左上の”各種操作”からメニューを展開します。

②”切削抵抗一定化NCプログラム出力”を選択します。

切削抵抗一定化NCプログラムの出力手順 #

フライス、エンドミル、ボーリングの荒加工を行っている工程データが対象となります。

対応コントローラ:FANUC30i シリーズ 以前

(1)NCプログラムのうち、切削抵抗一定化させる部分を選択します。

[手順例]

(1)「工具」の項目からフライス等の工具を選択して絞り込みます。

該当の切削を行っているプログラムを探します。

切削力が生じている部分をクリックすると、その切削力と紐付いたプログラムが左下で選択されます。

一定化したいプログラムの部分を選択します。プログラムを選択するには、一定化したい部分の開始地点から終了地点までをクリックしたままドラッグしてください。左側のプログラム・ブロックもしくは右側のNCプログラム詳細でも選択可能です。

(2)画面右側の、一定化目標値、送り速度上限等の各種一定化条件を設定します。

①計算元となる値を選んでください。推奨設定は加工によって異なります。

  エンドミル・ボーリング・フライス:主軸負荷-S1

  旋削:ロードメータXYZのいずれか(送り方向の軸)

②一定化の目標値を入力してください。

 目標の決め方は、選択した工具がその工程で生じている負荷や切削力の最大値

 目安に決定してください。

③使用したい送り速度の単位を選択ください。

④送り速度の上限を設定します。推奨設定は以下の通りです。

 ”倍率”を選択、1.5~2倍を入力する

⑤、⑥左図の通りに設定ください。

 Gコード分割のチェックボックス:チェックしない

 Gコード分割切削距離[mm]:5

 負荷波形演算設定[mm]のチェックボックス:チェックしない

⑦チェックしておくと、初めに設定されているF値に戻す設定となります。

(3)左側設定画面の”演算”をクリックします。

(4)演算結果・一定化前後の切削時間・NC プログラムの変更点が右側に表示されます。

①一定化前の切削力と、一定化後の切削力見込みが表示されます。

②一定化前後の切削時間が自動で計算されます。

③変更の前後で変更のあったNCプログラム行が緑色にハイライト表示されます。

(5)一定化後の NC プログラムを出力します。 txt 形式で出力することも可能です。

出力を実行すると切削抵抗一定化の実施前後NCプログラム(txtドキュメント)と、前後の比較個所を明示したExcelファイルの3つが出力されます。

切削抵抗一定化 NC 出力処理 複数条件対応の手順 #

単一条件だけでなく、複数の条件を一度に入力して 、複数個所の切削抵抗を一定化したNC プログラムを作成することが出来ます。たとえば、一工程内のフライスとエンドミルに、それぞれ別の切削抵抗一定化を適用するような場合に使用します。


(1)切削抵抗一定化 NC プログラム出力機能を開始します。初期画面での条件入力は「条件 1」となります。単一条件又は複数ある条件の 1 つ目を入力して演算ボタンをクリックして処理を実行し、条件1の演算結果が表示されます。

(2)2つ目の切削抵抗一定化条件を設定します。左側の対象工程選択画面上部にあるボタンをクリックします。

(3)2つ目の切削抵抗一定化を設定できる条件2が追加されます。条件1と同様、一定化条件を設定後に演算ボタンを左クリックして処理を行います。

条件については2、3、4…と追加する事ができます。各条件タブのを左クリックするとタブを削除する事ができます。

複数の条件の切削抵抗一定化を設定した場合は、条件ごとの演算結果を表示する単位として、”測定全期間”と、入力した条件ごと(条件1、条件2…)の指定が可能です。

NCプログラムの出力は、設定した切削抵抗一定化の条件全てを反映したプログラムを出力します。

(例:条件1,2,3を設定した場合、1,2,3の切削抵抗一定化をすべて反映したNCプログラムが出力)

条件1のみ設定したのと同様に、変更前後のNCプログラムと、変更箇所の比較を表示したExcelファイルが出力されます。

ショートカット作成手順 #

左上のから、設定した切削条件一定化のショートカットファイルを作成する事ができます。

ショートカットを使う事で、同じ工程の条件設定変更や再度の確認などが容易になります。また、ショートカットファイルを他のユーザに送付する事で、同じ条件を他のユーザにシェアする事ができます。

ただし、対象設備・工程を閲覧できないユーザは、ショートカットファイルを使用する事ができません。

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